アニメ

アクエリオンロゴス第1話「叫べ!創声合体」レビュー

アクエリオンロゴス Vol.1 [Blu-ray]

これ、天保異聞 妖奇士じゃなかろうか

漢字がテーマというのが分かり始めたあたりで、過去やっていた地味アニメ「天保異聞 妖奇士」を思い出しました。こちらも舞台は江戸時代と全く異なる世界ですが、テーマは漢字。主人公(CV:藤原啓治)は漢字を具現化して武器にできる能力を使って敵と戦う、という話。

例えば「父」という漢字の語源は2本の斧が交差しているものなので、漢字から斧を取り出して使うみたいな。毎話色んな漢字が出てきて面白かったのでけっこうハマってたんですが、視聴率は微妙だった模様。ちなみに本作の参考元だった白川静先生の本がすごい面白い。自分の名前の漢字とか調べても予想外の語源があってびっくり。

というわけで、次回以降がどうなるかよく分かんないですが、個人的には妖奇士だなあというのが最初の感想。

メカニックまわりは微妙。

メカがこれまでの有機的寄りのごってりデザインから、今風のつるっとしたデザインに。スタッフ見たら、河森正治さんはデザインに参加してないのね。うーん、ちょっと味気ない感じ。巨大ロボット感がないよね。無限拳とかは質量感じながらドーンみたいなのが良かったので、そのあたりが残念。

あと描かれる舞台が狭いのがなんだか。公園から発進とかも設定としては微妙な感じ。第3新東京市みたいな巨大感・未来感が全然ないし、ロボットものを見てるのにせせこましい感じがずっと付きまとう。

戦闘フィールドは異世界へ行くスタイルみたいだけど、それがさらにせせこましい感じを悪化させてる。異世界って現実と対比できるものないから、結局人形が戦ってるみたいな感じになってる感じです。

いきなり敵と合体は笑った

いきなり敵と合体するのは笑った。そうよね、別に敵と合体してもいいよね。主人公はなんか仮面ライダーカブトの天道みたい。合体したヒロイン?はかわいい。他のキャラは…学ランの子のインパクトが強いね!

 

というわけで、なんだかよく分からない感じでスタートしたアクエリオンロゴス。アクエリオンシリーズは好きなので、もちろん追っていきます。

 

===今日の寝かしつけソング===

虹色ポケット:清浦夏実

子どもが2歳になって「戦闘」コンテンツに興味を持ち始める

創聖のアクエリオン DX超合金 創聖合体アクエリオン

「戦闘」シーンへの雄叫び

先日始まったアクエリオンロゴス。本編スタート前におまけで付いていたクロスオーバー作品を家族で見ていると、アクエリオン同士の戦闘シーンに息子(2歳)が大興奮。「あっ!おおー!」と雄叫びを上げる。

そういえば最近、他のアニメや特撮でも戦闘シーンを見ると大興奮。特に主人公がピンチの時なんかは「トテタタタタ!」と手を挙げて雄叫びをあげたりすることに気づく。

これらはこれまでには見られなかった行動。「戦闘」という概念が分かっているのかな、というところと彼の中に持ってる「戦闘」の概念はどんなものだろうとかんがえると色々興味深い。

2歳児にとっての「戦闘」

保育園なんかでは、おもちゃの取り合いなんかが出始めてるみたいで、自分の主張を通すために暴力(といっても相手を叩いたりとかはないみたい。押しのけたりする程度)を使うということはある程度ある様子。

また私たち親に対しても、要求が通らないと叩いてきたりといったことは1歳半くらいに発生。これは「叩いたらイヤよ」って繰り返したことで最近はほとんどしなくなる。

というわけで、2歳の彼にとっての争い・戦いのイメージはそうした目先の要求を通すための手段のひとつあたりだと定義しているのでは?と思う。そうした争いの概念が果たして彼が見るコンテンツの戦闘シーンとリンクしているかどうか、というのは定かではないけれど気持ちを鼓舞するべきシーンだということは理解できているみたい。

物語は多様な感情をトレースするための道具

私たちが消費する色んな物語のコンテンツが「面白い」と感じるのは、そこで描かれている状況をトレースすることが快感を生むといったことが理由の1つだと思う。マーケティングの世界でも、物語風に仕立てた消費への煽りは古典的かつ現代でも多用されるテクニックだ。

では「なぜ他者をトレースするのが快感になるか?」というところだけど、このあたりは経験値を得られるからというのが一番ではなかろうか。知識として得ることというのは人にとっての大きなモチベーションであるし、そもそも人が言語を発展させてきた理由の1つでもあると思う。

他方で教育という観点から見た場合、物語仕立てのコンテンツは他者の気持ちやシチュエーションをシミュレーションさせるのにとても有効な手段になる。物語の世界では没入することで誰にでもなることができるし、快感を伴うという点で本人にとっても「楽しいこと」になり得る。

物語の偏りと、メディアの種類

ただ注意しないといけないな、と思ったのは、まず幼少期に消費する物語に偏りが出てくるのは問題がありそうだというところ。ファーストガンダムが評価される部分に、ジオン側のヒーローであるシャアがかっこ良く描かれたり、戦う理由がしっかりと設定されている点がある。このようにただ一方向からだけでなく、多方面から解釈できるような仕掛けのある物語に触れる機会が必要だなというところ。

もう1つはメディアの種類。今は物語の消費方法としてはテレビと絵本、ちょっとだけ歌というあたり。今後はマンガや活字、演劇、また同じテレビでも映画など多用なメディアにも触れる機会が必要だなというところ。メディアはそれぞれに特性があるから、それらのアドバンテージを意識した上で消費する必要がありそう。私は全く分からないけど、詩とか俳句とかも物語を凝縮する手段の1つですね。おじいちゃんおばあちゃんの昔話とかもそうか。

というわけで、「戦闘」から他の概念へ

というわけで、気づきやすかった「戦闘」概念の理解を経て、新しい他の概念も理解してもらうステージが本格的に来たのかなというところ。設定がゼロの子どもと一緒に暮らすっていうのはそういう面白さがあるなあ。

 

===今日の寝かしつけソング===

デイドリームジェネレーション:馬渡松子

七つの海のティコ:第39話「それぞれの旅立ち 永遠の光の輪」レビュー

遂に堂々の最終回

ついに基地は海中に沈み、ヒカリクジラも無事解放された。ナナミたちはこのヒカリクジラを追ってクジラの群れが待つ海域に来たが、そこには巨大な光の柱がそびえていた。光からはナナミとティコだけに届く声が聞こえてくる。光の中でナナミとティコは、ようやく長い間探してきたヒカリクジラの長老と出会えたのだった。そしてナナミたちは長老に、海と生命についてのさまざまな知恵を教えてもらう。
bandai visual

長らく続いてきた七つの海のティコレビューも遂に最終回。前回の南極基地大混乱&ベネックスさん爆死を経てヒカリクジラに呼ばれるナナミ。ヒカリクジラは喋れるのだ。

続きを読む

七つの海のティコ:第38話「ヒカリクジラの導き 鉄の城の最後」レビュー

悪は潰えるのだ

ルコントは、ベネックスの狙いがヒカリクジラを利用して危険な生物兵器を作ることだったと知り、スコットと協力してヒカリクジラを逃がそうと決意する。やがてヒカリクジラを閉じこめたカプセルは、スコットたちの操作で基地の外に運び出された。時を同じくして、財団の観測基地はヒカリクジラに導かれたように集まったシロナガスクジラやカモメの大群に襲われて崩壊の危機を迎えていた。
bandai visual

放火されたペペロンチーノ号はなんとか無事。クルーたちも元気元気。写真は焼けちゃったけど。

ルコント博士はGMOの狙いが生物兵器の開発と知って袂を分かちます。ヒカリクジラは生物の祖みたいな描写があるから、遺伝子書き換えたりとかそういう兵器だろうか。そしてついにやってきたスコットとルコントの協力。ここまで長かった…。

一方南極基地は錨を上げて移動開始。なんだこの超科学。めっちゃグラグラしそう。そんな中ヒカリクジラを解放しようとした中年2人はあえなく拿捕。ベネックスさんは家族を人質に恐喝。悪い。悪いなあ。

ベネックス爆散

ヒカリクジラは南極の動物たちを召喚。す、すごい。かもめ?たちを迎撃するも南極の極寒の海に落ちていく警備員の皆さん。ヒッチコックの「鳥」みたいになって参りました。移動研究所もクジラの体当たりでグラグラ。動物たちはヒカリクジラのことを記憶してた?

そしてヒカリクジラが神説を提唱するスコットさん。進化を司る生物、まさしくヒカリクジラは神だったのだ。ということはトロンチウムを人間に使ったらなんかすごいことになりそう。

そしてベネックスさんのヘリコプターは爆散。え…これ確実に死んでる…。ひとまず悪は滅びたのだ。ていうか世界名作劇場でこういう死に方あるんだという衝撃。ちなみにペペロンチーノ号の誰も見てなかったのかベネックスさんの死はスルー。

一方でついに解放されるヒカリクジラ。かなり人死に出てるので素直に良かった、という感じが薄れてしまった…。一方で今回最後の見どころ、トーマスとルコント博士の和解。良かった良かった。

海からはナナミを呼ぶ声。ナディアのクジラ、イリオンを思い出す展開に。次回で最終回!

===今日の寝かしつけソング===

帰らざる日々:久石譲

七つの海のティコ:第37話「動きはじめた野望!南極大陸の城」レビュー

ナナミたちの努力もあと一歩及ばず、ヒカリクジラは南極財団に捕まってしまった。クジラの声を手がかりに調査船を追跡したペペロンチーノ号は、ヒカリクジラが財団の観測基地に運びこまれたことを確認した。スコットは財団の乱暴な行動に抗議するため、観測基地に潜入してヒカリクジラを逃がそうとする。しかしスコットを心配するナナミとトーマスも、あとを追って基地に入ってきてしまう。
bandai visual

うおお、何だか完全にアクション映画の体を成してきた七つの海のティコ、37話。

トーマスは完全にスクイドボール乗りこなしてるな。これって免許いらないんだろうか。

ここに来てルコント博士の研究倫理が復活!と思いきや、なんか純粋に研究対象としてヒカリクジラを見てるような。このあたり生命への考え方についてスコットさんとちょっとズレがありますね。

スコットさんはヒカリクジラを逃がすために単身研究所に潜入。メタルギアの様相を呈してきました。格闘は苦手だけどしぶとさはすごいスネーク。そして追いかけるナナミとトーマス。

一方なんとか潜入するも、あっけなく捕まる3人。これまでも時々あったけど、陸に上がったナナミの不安感すごい。まさに陸に上がった河童。一方でトーマスも熱いぜ!ちっちゃいけどいい目をしている!一方でルコント博士は不器用だね…。

証拠写真を世界に公表だ!って言ってたけど、ネットないと大変。今だったら「財団が違法な海洋調査してる疑いあり」とか発信しちゃえば比較的楽に公表できちゃいます。まあ「合成じゃね?」的なこともあるだろうけど。

救出され、なんとかペペロンチーノ号に戻るナナミとトーマスですが、そこにあったのは燃えるペペロンチーノ号。船への放火ってすごいな。一体これからどうなるんだ…。

 

===今日の寝かしつけソング===

雫:スキマスイッチ